仕立て屋仕上げ。
March 28, 2008
6月に発売予定のリミックスCD制作も、
いよいよ大詰め。
今日は、マスタリングをしに、
カムデンのエクスチェンジ・スタジオへ。

おいおい、ここで大丈夫か、
と思うくらい日本人にとっては、驚きの古い機材と適当な進め方。
防音もあまりしてなくて、窓も開けっ放し。
しかし、これが驚くほど温かみのある仕上げをしてくれる。
背広の語源と言われるサヴィル・ロウの仕立て屋職人のような雰囲気。
このスタジオに、ビヨーク、ケミカル・ブラザース、ダフトパンクなどが、
最後の仕上げにくるのがよくわかる。

最近のロンドンは、日中の日差しが夏のように暑く、
突然春一番が吹いたかと思うと、
10分だけ雪や雹が降り、
秋の夕焼けのような雰囲気で一日が終わる。
すなわち、四季が一日で来る。

異常気象なのは誰でもが理解できるところだが、
結果、時間に対する考え方や価値観が大きく変わってきている。
経済や社会、道徳や流行まで、物凄い速度で変化している。
とにかく、この時代に生きる僕らは、
この気候の変化のスピードや、
変容する時間感覚にしっかりついていかねばならない。
もっと素早く、僕らが考える音楽や洋服なども、変わらねばならないだろう。
特別講義。
March 18, 2008
ロンドンの美大セントマーティン卒業展覧会で、特別講義。
クリエイティブ・メソッドについては、もう何年も勉強したでしょうから、
今日は、その他色々お話ししたいと思います。

(メンタル面について)プロとしてクリエイティブな日々を送るということは、
褒められることよりも、けなされる事が多くなります。
あなたやあなたの作ったものを好きな人もいれば、嫌いな人もいる。
そんなことは、当たり前。
しかし、自分の人生は自分だけのものです。
自分な好きなことを、信じて、そして楽しんで進んでください。
(タイムスケールについて)これは恐らくですが、
自分が納得いき、そこそこの評価を受ける作品ができるまで、
最低二十年はかかると思います。
それまで、駄作でも何でも作り続けてください。
それ以外ありません。
逆説的ですが、早咲きすると、後で苦労します。
成功体験に引きずられますので、まったく違うことをすることをお勧めします。
(個人とチームについて)現在、あらゆるクリエイティブ・ワークは、
個人ではなく、チームで行われています。
たった筆一本で作品が書ける文芸作家も編集者とともに共同作業し、
レストラン・シェフなども、30人態勢のところも少なくありません。
チームとの信頼やチーム・ビルディングは、クリエイティブに不可欠です。
(収入について)この仕事でプロとして収入を得たいのであれば、
ビジネス面での勉強やパートナーは不可欠です。
いまや作家と呼ばれる様々な人々の50%の時間や労力は、
良し悪しではなく、そちらへ使わねばならない時代になってきました。
バランスは、とても重要です。
(批評について)
例えどんなに酷評されても、素晴らしい批評家の批評には耳を傾けるべきです。
必ずあなたのためになります。
時には、批評ではなくただの批判もありますが、
そうしなければ、自分自身が成り立たない人も世の中にはいるのです。
逆に言えば、どんなに苦境でも、他人を批判して自己を形成してはいけません。
本来の自分を見失ってしまい、良い作品や人を見逃します。
(プレゼンテーションについて)
同じように、プレゼンテーションも勉強しなくてはなりません。
僕は日本では自己顕示欲が強い方だと思ってますが、
ロンドンやニューヨークに行くと、自分が華奢なのに驚きます。
僕も含め、日本と日本人のプレゼンテーション力の低さを身を持って知りました。
中国人もロシア人もブラジル人も中東の人も、勿論イギリス人もアメリカ人も、
世界の国々や人々の、自己顕示欲というか、プレゼン・パワーは、本当に勉強になります。
(最後に)そして、あらゆる可能性は、世界に広がっています。
あなたの目の前の人や、あなたの周りの人があなたを認めなくても、
世界には、必ずあなたを必要としている人がいる。
そして、その人と会うことは、可能な時代に僕らは生きている。
この21世紀は、あらゆる場所に行き、あらゆる人々と会うことは、あらゆる可能性の追求なのです。
いま僕がこうしてロンドンにいるように。

皆さん、卒業おめでとう。
あと数か月したら、もうプロフェッショナルです。
いつかご一緒できる日を、心から楽しみにしてます。
Party is Over!?
March 14, 2008
12年ぶりの円高水準である。
これはなにか動け!の合図のようなものだ。
別にFXをやれ、ということではまったくない。
むしろ逆で、12年前の円高と質が根本的に違う。
しかし僕らの世代は、円高で育ってきて、その恩恵で今日ここにいるのは間違いない。
二十代前半の時に、1ドル150円の円高がやってきて、
あまりお金のなかった僕らでも、がんばれば海外に行けるようになり、
スニーカーやレコード、ストリート・ウエアやガジェットを買って帰ってきた。
僕らの世代より十歳年上の人たちの時代には、
1ドル300円近かったのだから、円高は驚くばかりである。
僕らがもっとも勉強になったのは、
形では持って帰えれない、街の速度や文化、仕組みや考え方であった。
ここに僕らの見えない実態がある。
今日、音楽業界が苦しんでいるのを、よく知っている。
実はしかし、経済全体が苦しんでいる。
そのことをもっと強く認識しなくてはならない。
流行の多くは、ファンダメンタルによるところが大きい。
ファッションも音楽もデザインもアートも食事もインテリアもすべてだ。
このまま同じ場所にいてはならない。
音楽業界が変わっていったように、
すべてがゆっくりと変わる節目にいる。
それはすべてのことを再編するだろう。

風邪。
March 11, 2008
たまに風邪などひくと感じるが、
身体が不調だと、感やアイデアが冴えない。
ということは、身体に問題なければ感やアイデアが冴え、
このことが正しいなら、
身体に良いと言われるものは、僕や僕の仕事に良いといえ、
例えば、自然やより自然に近いものは、良いといえる。
お金は稼ぎ方より使い方が大事な時代にいよいよなってきて、
例えば、
1、お金を使わない
2、自然にあまりよくないもの、例えば排気量の多い車の購入
3、自然を守ろうとするもの、例えば排気量の少ない車の購入
などと大雑把にわければ、
自分のお金の行方が、なんとなくわかる。
2、は実は凄い問題のような気がするが、実はちょっとしたシステム変更によっては異なる。
ロンドンでは混雑税として排気量の多い車には、
ものすごい高額の税金をかけている。
この秋からは、毎年年間200万円以上払わないと、日々ポルシェに乗れなくなる。
もうほとんど罰金で、今後は煙草のような末路をたどるかもしれない。
そのようなシステムにすれば、
1、お金を使わないより、
2、自然にあまりよくないもの、例えば排気量の多い車の購入し、高額な税金を払ったほうが、
結果、自然を守るお金に流れることが必然と多くなる。
大切なのは、システムの変更か、別のシステムを作ることである。
だから、金額の大小ではなく、さらにはお金だけではなく時間や労力なども、
システムの良いロンドンではガンガン使ったほうがよくて、
僕はこんな言い訳をしながら、日々ショッピングに邁進し、
結果、景気がよくなり、街にはクリーンになる。
そして、僕はロンドンで散財しながら、
東京ではなかなか思い出せなかった感やアイデアを取り戻せるのです。
という訳で、長い言い訳でしたが電気バイク買おうかな?
