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高城 剛

1964年葛飾柴又生まれ。
日大芸術学部在学中に「東京国際ビデオビエンナーレ」グランプリ受賞後、
メディアを超えて横断的に活動。
著書に『「ひきこもり国家」日本』(宝島社)、『オーガニック革命』(集英社)、
『私の名前は高城剛。住所不定、職業不明。』(マガジンハウス)などがある。

自身も数多くのメディアに登場し、NIKE、NTT、パナソニック、プレイステーション、
ヴァージン・アトランティックなどの広告に出演。
総務省情報通信審議会専門委員など公職歴任。
2008年より、拠点を欧州へ移し活動。
現在、コミュニケーション戦略と次世代テクノロジーを専門に、
創造産業全般にわたって活躍。
ファッションTVシニア・クリエイティブ・ディレクターも務めている。
最新刊は『時代を生きる力』(マガジンハウス)を発売。

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メディア・パンデミック。

May 11, 2009

ヒースロー空港ターミナル3は、世界最大規模の国際ターミナル。
ヨーロッパ諸国だけでなく、アフリカもアメリカも、勿論日本もメキシコも、ここに発着する。

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昨今の話題のひとつは、豚インフルエンザだが、
このターミナルを見渡す限り、マスクしている人は、ほとんど見ない。
そのマスクをしている人は、日本人だけ!!!!
中国人や韓国人かと思って、わざわざそばに行って確認したので、間違いない。

LHR1B.JPG
mask11.JPG

同行のイギリス人とスペイン人の仕事仲間は、
「いったい日本は、どれだけ豚インフルエンザの感染者がいるのだ?」と、
とても心配されてしまった。

LHR2.JPG
mask2.JPG

僕は彼らに説明する。
日本の病気は、豚インフルエンザではなく、集団ヒステリーである、と。
日本は、今後も素晴らしい可能性があるいい国だが、いまは精神的に不安定で弱い、と。

この国家をあげての集団ヒステリーな状況は、
9・11以降のアメリカとそっくりだ。
その後今日、アメリカの醜態は僕が言うまでもない。
冷静さを欠き、国際社会に協調できなかった報いだろう。

この時の状況に、いまの日本はそっくりだ。
国際空港ターミナルで、日本人だけマスクマン。
その光景は、国際道徳に反するなどではなく、滑稽だ。
礼儀的にもマスクはとった方がいい。
つけてる人が患者のようで、周囲に不安を捲いているのを気がつかないのだろうか?
どこかの国の隣のお婆さんが、怖がってますよ。
ガラパゴス化は、技術ではなく国民性になってしまったようだ。

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mask3.JPG

しばらく日本のテレビを見ていないので想像でしかないが、
きっとメディアが、日々恐ろしいことを繰り返し、人々の恐怖をあおり、時には誰かを血祭りにし、
その直後にお笑いなどのエンターテイメントを放送しているのだろう。
そのメディアの「戦略」は、9・11以降のアメリカと同じである。
そして、大きな物語に国民全員が飲み込まれていく。

久しぶりにチョムスキーを読みたくなった。
そこには、きっと日本の五年後が描かれているだろう。


May 11, 2009 , 7:11 AM

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