
「毛 ぼうぼうキャンペーンの小杉君は、坂の上の高級スーパーの向かいの便利な店の上のなんとなく眺望のいいマンションに子供の日に引っ越すわけで、美味しいお蕎麦屋さんはあるし、中華もあるし、テラスの気持ちいいカフェも近いから ご機嫌に暮らすんだろう。仕事場の女子に誤解を生むような行動さえ慎めば、ほんとに楽しくて頼りがいのあるトークができる素敵な芸人さんなのにね。」 May 02, 2008
藤井隆は唯一無二の友達であると同時に才能あふるる芸人だけれど、あたしからしても、親しい者からしても、パブリックじゃないとこの彼は、立派なオタクだ。80’の世界的歌謡文化の知識に長け、我が日本の心の襞のような風習、その意味合いの知識に長け、たぐいまれなる気配り能力に長け、鋳物会社のサラリーを脱会し、カイリミノーグになる為に日本の芸能界に乗り込んできた。このプロフィールだけで十分だった。十分だったのに、、、 それでは聞いてください。「ハプニングは伊丹空港で起こる!」です! あたしはジミーチュウの大好きなベージュのヒールを大阪には履いて行かないことにした。何故ならピーッと鳴るからだ。どうやらヒールの中心に鉄的な芯が入ってるようなのだ。ピーッと鳴ると、いちいち脱がなきゃだし、いっしょに移動してる隆やマネジをいちいち待たせてしまう。 ピーッ。なんで?なんでピーッ?隆のバッグに待った!がかかった。気配りの国の王子様のバッグがひっかかって、うちら一行の足を止めるなんて、信じられない。何かの間違いだと全員が思った。 「お客様何か小さなハサミのようなものが。。」 アンビリーバボー。昨今ハサミ類の持ち込み禁止など、熟知どころか常識を越えた国の王子様がまさか機内にハサミ。。。生まれて2度目だったか、ばつの悪そうな隆を見たのは。 こぼれたワインをパン1で拭いてる時、パンツの脇から何か隆の大事な物がひょっこり顔を出してるのを見たあたしが「隆、000出てるよ。」と優しく注意した時だって「あ、すいません。」と、まるで雑踏で肩がぶつかってしまった人にエクスキューズミーみたいな感じでワインを拭く作業に戻ったあの隆が、ばつが悪そうにバッグから何やら引っ張り出しているではないか。 「ねぇ。」あたしの ねぇに、過剰に反応しながら「違うんですよー、昨日メッセで空き時間があってぇ、それで例のそれをやってたんですよー、で、今日はすっかりそれを忘れてそのまま持ってきてもうてぇ。。」「あのね、きょうび、誰の鞄から板ゴムと糸切りばさみが出てくんのよ。おばーちゃんもそんなキット持ってないわ!」「あぁぁ内緒にしてくださいー」「使いこんだ糸切りばさみと板ゴム持って歩いてる芸能人て。そんなお父さんやだよ。昼は昼で安田成美のファーストアルバムは秀逸だけど、セカンドの方が僕は好きやわぁ、、ってか。なにがティンパンアレーじゃボケ。」「ひぇぇぇ」「だしね、そんなセット持ってたら、乙ちゃんがなんかパンツのゴムも替えてくんないみたいになっちゃうでしょう?」「そんなことないです。」「そんなことになっちゃうのよ。」 さんざ、刃部分の長さをこれでもかというように物差しで測っていた警備の人が申し訳なさそうに言った。「刃渡り四センチ五ミリありますので羽田でお引き渡しとなります。」手のひらサイズの糸切りばさみは黄色い封筒に大事に入れられた。 小さな声で「羽田は平気だったのにおかしいなぁ。。」やて。バカ。 |
YOU
東京都出身
音楽活動経て、現在はTV、CM、雑誌等で幅広く活躍。 主な出演映画 「THE有頂天ホテル」(監督:三谷幸喜/2006年1月公開) 「いま、会いにゆきます」(監督:土井裕泰/2004年10月公開) 「誰も知らない」(2004年第57回カンヌ国際映画祭コンペティション部門正式出品作品/監督:是枝裕和/2004年8月公開) 「ゲゲゲの鬼太郎」(監督:本木克英/松竹/2007年4月公開)
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