今週のシティテック。| CITY TECH PRODUCTS #07
2022.12.12

nonnativeのGORE-TEX® スニーカー

日本の四季がはっきりしているせいなのか、はたまた日本人が凝り性なのか。機能的な素材、ディティールを備えたタウンウェアは日本で数多く醸成され、世界からも注目されている。そんなファッション×ファンクションなプロダクトをHONEYEE.COM編集部で厳選し、毎週1アイテム紹介する「今週のシティテック」。#07はnonnative が広島のファクトリーブランド SPINGLE MOVE と共同開発した、GORE-TEX 2L搭載の8ホールのハイカットスニーカー。




Edit&Text Yukihisa Takei
Photo TAWARA(MagNese)


nonnativeらしいGORE-TEX®の“忍ばせ感”

アパレルプロダクトにGORE-TEX®を搭載するためには、厳しい審査や講習を受けなければならない。だからどこでも使えるわけではないのだ。という話をその昔の取材時に教えてくれたのは、他でもないnonnativeのデザイナー、藤井隆行だ。

nonnativeはかなり長い年月GORE-TEX®を自らのブランドのプロダクトに取り入れてきている。しかも“いかにもGORE-TEX®搭載してます”というデザインではなく、あくまでもベーシックな中にも独特のデザイン性が感じられるプロダクトに、”GORE-TEX®を忍ばせる“のがnonnative流だ。

そこには便利な機能素材を“買い”のポイントにするのではなく、使い勝手の良いデザインありきで、そこに“豪華なおまけ”として機能素材を用いるという、日本的な奥ゆかしさもある気がする。そしてこのテックウェアのデザイン手法は、他ブランドにかなりの影響を与えていると思う。


nonnative定番デザインのセンタージップで登場

「今週のシティテック」で今回紹介するのは、nonnativeが広島のファクトリーブランドであるSPINGLE MOVEと共同開発したGORE-TEX 2L搭載の8ホールのハイカットスニーカー。

SPINGLE MOVEは、80年以上もの歴史を持つバルカナイズ製法のファクトリーで、この製法ができる工場は国内でも限られており、熟練した職人がひとつひとつ丁寧に仕上げることで知られている。

nonnativeでは過去にもこのブランドとタッグを組んでいるが、今回は初めてnonnativeの“十八番”であるセンタージップ仕様のスニーカーで登場。このデザインにして完全防水というのが何とも心強い。

藤井隆行は「天候や環境の悪い場所に行くために、あえて普段の服装のテンションを変えることはしたくない。だから普段着の延長で使えるように機能性を取り入れている」といったことを話していた。このシューズはまさに、藤井やnonnativeの思想が表れていると言えそうだ。

[INFORMATION]

nonnative
DWELLER CENTER ZIP TRAINER HI COTTON CANVAS WITH GORE-TEX® BY SPINGLE MOVE ¥40,480

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